🦠 帯状疱疹ワクチンが定期接種に! ― その背景と、予防接種の受け方 ―
🎯 Q. 帯状疱疹って、どんな病気?
帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、子どもの頃にかかった水ぼうそう(VZ)ウイルスが、加齢や疲労・ストレスで再活性化して発症する感染症です。
✅ 体の片側にピリピリした痛みと赤い発疹
✅ 数日で水ぶくれになり、約2〜4週間で治癒
❗ 高齢者では「帯状疱疹後神経痛(PHN)」という後遺症の痛みが残ることも…
💉 Q. 帯状疱疹は防げますか?
はい、ワクチン接種で予防できます。
特に免疫力が落ちやすい50歳以上ではワクチンが推奨されています。
📅 2025年4月〜 帯状疱疹ワクチンが「定期接種」に!
当院は大阪市予防接種委託医療機関として、以下の方を対象に定期接種を実施しています。
🎯 対象者(2025年度):
大阪市に住民票がある方
令和7年4月1日〜令和8年3月31日の間に、以下の年齢になる方:
65歳・70歳・75歳・80歳・85歳・90歳・95歳・100歳以上
💊 ワクチンの種類と費用について
当院では、安全性と長期の効果の観点から、組換えワクチン「シングリックス」(2回接種)を推奨しています。
接種方法 | 価格(1回あたり) |
---|---|
定期接種 | 11,000円(税不要) |
自費接種 | 19,800円(税込) |
※2回目は1回目の2ヶ月後以降に接種します。
📝 ご予約方法・持ち物
📱 電話またはWEB予約
定期接種の方
🪪 当日は以下のいずれかをご持参ください:
マイナンバーカード/運転免許証/パスポート
👉 予診票は医院にございます。当日ご記入いただけます。
📍ご予約・お問い合わせ
福本医院(心斎橋)
📞 06-6125-5652
🧠【最新研究】帯状疱疹ワクチンが「認知症のリスク低下」にも寄与?
2025年4月、権威ある科学誌『Nature』に掲載されたスタンフォード大学の研究チームによる大規模疫学研究により、帯状疱疹ワクチンの接種が認知症の発症リスクを20%低下させる可能性があることが明らかになりました。
この研究では、2013年に英国ウェールズで開始された帯状疱疹ワクチンプログラムを自然実験として活用し、65歳以上の約88万人を対象に7年間追跡調査を実施。ワクチン接種者と非接種者の間で、認知症の発症率に統計的に有意な差があることが確認されました。
👨⚕️ 特に女性でより高い予防効果
📉 認知症全体の発症リスクが約20%減少
💉 使用されたワクチンは日本でも承認されている**「シングリックス」**
✅ 論文情報:
タイトル:A natural experiment on the effect of herpes zoster vaccination on dementia
著者:Markus Eyting, Pascal Geldsetzer ほか
掲載誌:Nature(2025年4月2日掲載)
🧪【関連研究】『Nature Medicine』でも同様の報告が!
さらに2024年7月には、『Nature Medicine』においても帯状疱疹ワクチンと認知症リスク低下の関連を示す研究が発表されました。この研究では、組換え型帯状疱疹ワクチン「シングリックス(Shingrix)」の接種が、認知症の発症リスクを有意に下げることが報告されています。
👩 特に女性において、リスク低下の効果が明確
📊 大規模医療データベースを用いた解析により裏付け
✅ 論文情報:
タイトル:The recombinant shingles vaccine is associated with lower risk of dementia
著者:Maxime Taquet, Quentin Dercon, John A. Todd, Paul J. Harrison
掲載誌:Nature Medicine(2024年7月25日)
💡まとめ
帯状疱疹ワクチンは、帯状疱疹や帯状疱疹後神経痛の予防だけでなく、認知症の予防にもつながる可能性が、複数の国際的研究で示されています。50歳以上の方や、対象年齢に該当する方にとっては、自身の将来の健康を守る選択肢として、非常に有効な予防策となるでしょう。
福本医院では、定期接種および自費接種の両方に対応しております。お気軽にご相談ください。