🌞 健康診断の「再検査」──見逃していませんか?

紺のスクラブを着た眼鏡の男性医師が、診察室で50歳前後の女性患者と向き合い、問診している様子のイラスト

夏は職場や自治体での健康診断のシーズン。

その結果通知で「要再検査」「要精密検査」と書かれていたら──あなたは、どうしますか?

「体調が悪いわけではないし、忙しいから…」

「なんとなく気になるけど、まだ大丈夫かも…」

そう思ってそのままにしていると、見えない病気が進行しているかもしれません

 

🔍 再検査を放置してはいけない理由【科学的エビデンス】

✅  見逃された異常値は思ったより多い

海外のレビュー研究(Callen et al., 2012)では、

外来での異常検査結果のうち最大62%がフォローされていなかったと報告されています。

つまり、「健診結果を見ただけで終わってしまう」ケースが非常に多いということです。

➤ 放置すれば、糖尿病・高血圧・がんなどが進行してしまうリスクがあります。

 

📊 どんな数値で再検査が必要なの?

以下は、よく見られる再検査の指示と、放置しない方がよい理由です。

項目

再検査すべき数値の例

放置のリスク

血圧

収縮期140mmHg以上

高血圧性心疾患、脳卒中

空腹時血糖

110〜125mg/dL

糖尿病進行、網膜症、腎症

HbA1c

5.6〜6.4%

境界型糖尿病・動脈硬化進行

LDLコレステロール

140mg/dL以上

心筋梗塞、脳梗塞のリスク増加

肝機能(AST/ALT)

40U/L以上

肝炎、脂肪肝、肝硬変の兆候

血尿・尿蛋白

陽性(+)

腎機能低下、高血圧との関係あり

 

女性看護師が、男性患者の血圧を測定している様子のイラスト

 

🧠 科学的にも「再検査→治療」が健康維持に有効です

  • JAMA(2024年)による大規模研究では、健康診断を受け、異常値をフォローアップした人は、糖尿病や高血圧の発症リスクが有意に低下することが示されました。

  • また、British Journal of General Practice(Si et al., 2014)は、健診だけでは死亡率改善につながらず、「再検査と継続的な治療」が不可欠であると指摘しています。

 

🏥 福本医院での再検査の流れ

当院では、健康診断の再検査を迅速かつ正確に行います。

不安な方は、健診結果の用紙をお持ちください。

✅ 福本医院でできる検査

  • 血液検査(糖尿病・コレステロール・肝機能など)

  • 胸部レントゲン

  • 心電図・心エコー(不整脈・高血圧性変化の評価)

  • 尿検査(腎機能・蛋白尿・血尿の確認)

  • CT ・MRI  (外部委託)

 

✅ ご相談・治療方針

  • 医師が再検査結果を丁寧に説明

  • 生活習慣の改善サポート

  • 必要に応じて薬物療法・他施設紹介も行います

 

🚶 大阪市中央区・心斎橋駅から徒歩すぐ

福本医院は、地下鉄「心斎橋駅」「長堀橋駅」から徒歩数分の便利な立地にあります。

再検査の結果を放置せず、早めに相談・対策することが、将来の大きな病気を防ぐ第一歩です。

 

📌 まとめ

  • 「要再検査」の結果は放置せず、必ず医師に相談を

  • 科学的にも、再検査→治療で生活習慣病のリスクは下がる

  • 福本医院では血液検査・エコー・心電図など幅広く対応

  • 忙しい方にも配慮したスムーズな診療体制を整えています

 

📚 参考文献リスト

  1. Callen, J. L., Westbrook, J. I., Georgiou, A., & Li, J. (2012).

    Failure to follow-up test results for ambulatory patients: a systematic review.

    Journal of General Internal Medicine, 27(10), 1334–1348.

    https://doi.org/10.1007/s11606-011-1949-5

    → 外来での検査結果の見逃しが多く、再検査の必要性が強調されている。

  2. Si, S., Moss, J. R., Sullivan, T. R., Newton, S. S., & Stocks, N. P. (2014).

    Effectiveness of general practice-based health checks: a systematic review and meta-analysis.

    British Journal of General Practice, 64(618), e47–e53.

    https://doi.org/10.3399/bjgp14X676456

    → 健康診断単体の効果は限定的で、再検査や介入の重要性が示されている。

  3. Liss, D. T., Uchida, T., Wilkes, C. L., Radakrishnan, A., Casalino, L. P., & Sarkar, U. (2022).

    General health checks in adult primary care: A review.

    JAMA, 327(22), 2201–2211.

    https://doi.org/10.1001/jama.2022.6710

    → 健康診断の価値と限界、再検査を通じた個別介入の必要性を論じたレビュー。

  4. Krogsbøll, L. T., Jørgensen, K. J., Grønhøj Larsen, C., & Gøtzsche, P. C. (2019).

    General health checks in adults for reducing morbidity and mortality from disease.

    Cochrane Database of Systematic Reviews, (1).

    https://doi.org/10.1002/14651858.CD009009.pub3

    → 健診が死亡率や重大疾病の発症を減らすかについての大規模メタ分析。再検査・介入の質が鍵とされる。

  5. Matsumura, M., Takeuchi, M., et al. (2022).

    Impact of the Specific Health Checkups in Japan on the detection of diabetes and hypertension: A retrospective cohort study.

    Diabetes Research and Clinical Practice, 188, 109910.

    https://doi.org/10.1016/j.diabres.2022.109910

    → 日本の特定健診制度における生活習慣病の早期発見と再検査行動の意義を評価。