🌬️ 咳がなかなか止まらない…それ、放っておいて大丈夫?

「風邪が治ったのに咳だけ続いている」

「夜中になると咳き込んで眠れない」

「話していると咳が止まらなくなる」

こんな症状でお悩みの方は、決して少なくありません。

咳が長引く原因は、単なる風邪とは限らず、喘息や感染症、肺の病気などさまざまです。

 

夜間、ベッドの上で咳き込む女性。暗い部屋でランプの明かりがともる中、苦しそうな表情をしている様子。

夜間、咳が止まらず悩む女性。咳喘息や後鼻漏、逆流性食道炎などの可能性も。

 

🧠 咳の種類と主な原因

🔹 急性の咳(3週間以内)

  • 風邪(ウイルス感染)

  • インフルエンザ

  • 急性気管支炎

  • 咽頭炎・扁桃炎

  • 咳喘息の初期症状

🔹 遷延性〜慢性の咳(3週間以上)

  • 咳喘息(夜や早朝に悪化)

  • 気管支喘息(ゼーゼーする呼吸)

  • アレルギー性鼻炎/後鼻漏

  • 副鼻腔炎

  • 胃酸逆流症(逆流性食道炎)

  • 肺炎/結核などの感染症

  • ACE阻害薬(降圧薬)の副作用

✅ 欧州呼吸器学会の診療ガイドラインでは、咳が3週間以上続く場合は「慢性咳」として評価が必要とされており、咳喘息や逆流性食道炎などの鑑別が重要です[1]。

🩺 受診すべきサインとは?

咳が出る原因によって、受診のタイミングも変わります。以下のような場合は、早めの医療機関受診をおすすめします。

✅ 受診の目安チェックリスト

  • 咳が【2週間以上】続いている

  • 夜間や早朝に特に咳がひどくなる

  • 呼吸がゼーゼー・ヒューヒューする

  • 胸の痛みや違和感がある

  • 血の混じった痰が出る

  • 発熱や体重減少がある

  • 市販薬を飲んでも改善しない

  • 他の人にもうつっている可能性がある

BMJ誌のレビューでは、慢性咳の原因の多くは治療可能なものであり、プライマリケアでの早期対応が有効とされています[2]。

🏥 福本医院での咳の診察内容

福本医院(大阪市中央区・心斎橋)では、内科・循環器内科・呼吸器対応として以下のような検査と治療を行っています。

🩻 検査

  • 聴診・問診による診察

  • 胸部X線(レントゲン)検査

  • 呼吸音の評価

  • 必要に応じて血液検査、心電図、酸素飽和度測定

  • CT(外部委託)
胸部レントゲン撮影を受ける男性。X線装置に胸を当て、肺や肋骨の画像がモニターに表示されている。

検診や診察時に行われる胸部レントゲン検査。肺や心臓、気道の異常を調べるために有効な画像診断です。

 

💊 治療・対応

  • 鎮咳薬/去痰薬の処方

  • 吸入ステロイド/β刺激薬の導入(咳喘息)

  • アレルギー薬・制酸薬の併用(原因が鼻や胃からの場合)

  • 必要に応じて専門機関へ紹介

アメリカ胸部学会(CHEST)のガイドラインでは、咳の長さによって「急性」「遷延性」「慢性」に分類し、それぞれに適した検査・治療を行うべきとされています[3]。

🚇 大阪市中央区・心斎橋駅から徒歩すぐ

福本医院は、地下鉄「心斎橋駅」「長堀橋駅」「四ツ橋駅」から徒歩すぐの便利な場所にあります。

咳が長引いてつらい方、繰り返し風邪をひく方は、お気軽にご相談ください。

医師があなたの症状に合った原因を見極め、適切な治療をご提案します。

 

📚 参考文献

  1. Morice AH, et al. ERS guidelines on the diagnosis and treatment of chronic cough in adults and children. Eur Respir J. 2020; 55(1): 1901136. https://doi.org/10.1183/13993003.01136-2019

  2. Chung KF, et al. Chronic cough: diagnosis and management. BMJ. 2016; 352:h6951. https://doi.org/10.1136/bmj.h6951

  3. Dicpinigaitis PV, et al. Acute, subacute, and chronic cough: consensus guidelines for clinical management. Chest. 2021; 160(1): e29–e55. https://doi.org/10.1016/j.chest.2021.03.005