大阪市の定期接種:子宮頸がん予防ワクチン「シルガード9」のご案内(福本医院・心斎橋)

子宮頸がん予防のためのHPVワクチンは、小学校6年〜高校1年相当の女子が定期接種の対象です
はじめに
子宮頸がんは、高リスク型ヒトパピローマウイルス(HPV)の持続感染が主な原因です。感染を未然に防ぐためには、ワクチン接種と定期的ながん検診の組み合わせが非常に効果的です。日本では、小学校6年生~高校1年生相当(女子)が定期接種の対象とされています。
当院では、定期接種対象者の方に向けて、9価HPVワクチン「シルガード9」をご用意しています。
シルガード9(9価ワクチン)とは
「シルガード9」は、子宮頸がんに関連するHPV型9種類をカバーするワクチンです。臨床データでは、HPV31/33/45/52/58型に関連する感染および上皮内腫瘍(CIN2+など)の発症が有意に抑制されました。
また、大阪市においても2023年度4月から、9価ワクチンが定期接種の対象となっています。
当院ではこのワクチンを用い、大阪市定期接種対象者様に安心してご利用いただける体制を整えています。
効果は「早期接種」が鍵
多くの研究・レビューで、若年(特に9〜14歳)での接種開始が、HPV関連疾患発症の抑制においてより高い有効性と関連があることが報告されています。
大阪市でも、定期接種対象年齢での早期開始が推奨されています。
大阪市における定期接種対象・スケジュール
大阪市では、「小学校6年生~高校1年生相当の女子」が定期接種の対象となっています。
また、接種回数・間隔の目安は以下の通りです:
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接種回数:2回または3回(15歳未満で1回目接種の場合は2回完了となる場合があります)

※大阪市ホームページより引用
予診票・提示書類のご案内
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福本医院にて予診票をご用意しております。 ご自宅に「予診票が届いていない」場合でも、当院での接種は可能です。
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予診票は、以下よりダウンロード可能です:
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接種当日は、本人確認および大阪市在住の確認ができる書類をご持参ください。
例:
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マイナンバーカード(顔写真付き)
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パスポート(顔写真付き)
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学生証+母子手帳または住民票
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福本医院での接種の流れ
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ご予約:Webまたはお電話(06-6125-5652)にて承っております。
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来院・問診:既往歴や体調の確認を行います。
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接種:医師が丁寧に説明・接種を行います。
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経過観察:接種後は数分~30分ほど院内での観察を実施します。
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次回スケジュールの調整:必要回数・間隔についてご説明します。定期接種対象の年齢の方は、指定された回数・間隔をきちんと完了することが重要です。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 接種していても子宮頸がん検診は必要ですか?
A. はい。ワクチンによって多くのHPV型感染および前がん病変リスクが低減されますが、100%ではありません。定期的な子宮頸部細胞診等の検診は必ず継続してください。
Q2. 副反応について知りたいです。
A. 接種部位の痛み・腫れ・発赤などが報告されていますが、9価ワクチンでは長期追跡で安全性も良好とされています。例えば「約10年間追跡して免疫・有効性・安全性が持続」とする研究も報告されています。
Q3. いつ接種を始めるのが良いですか?
A. HPVに暴露される前、つまり若年での接種が最も効果的であることが多数のレビューで報告されています。定期接種対象年齢内での速やかな完了をおすすめします。
まとめ
子宮頸がんは「予防可能ながん」の典型です。HPVワクチン接種により、HPV感染およびその後の前がん病変・がん発症のリスクを大きく軽減することが、複数の研究・公的資料により確認されています。
福本医院では、大阪市定期接種対象の皆さまに向けて、より広範囲のHPV型をカバーする「シルガード9」を用いた接種体制を整えております。
対象年齢の方は、予診票が手元になくても、当院で接種可能ですので、お気軽にご相談・ご予約ください。将来にわたる安心のために、ぜひ早めの接種をご検討ください。
参考文献
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Joura EA, Giuliano AR, Iversen OE, et al. A 9-Valent HPV Vaccine against Infection and Intraepithelial Neoplasia in Women. N Engl J Med. 2015;372(8):711-723. doi:10.1056/NEJMoa1405044. (9価ワクチンの主要臨床試験:感染・CIN2+抑制)
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Restrepo J, Herrera T, Samakoses R, et al. Ten-Year Follow-up of 9-Valent Human Papillomavirus Vaccine: Immunogenicity, Effectiveness, and Safety. Pediatrics. 2023;152(4):e2022060993. doi:10.1542/peds.2022-060993.(約10年の免疫原性・有効性・安全性の持続)
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Ellingson MK, Sheikha H, Nyhan K, et al. Human papillomavirus vaccine effectiveness by age at vaccination: A systematic review. Hum Vaccin Immunother. 2023;19(2):e2239085. doi:10.1080/21645515.2023.2239085.(若年接種ほど有効性が高い)
公的情報
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厚生労働省「ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がんとHPVワクチン~」
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大阪市「子宮頸がん予防(HPV)ワクチンの接種について」
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大阪市「子宮頸がん予防(HPV)ワクチン接種事業」
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厚生労働省「HPVワクチンに関するQ&A」(接種回数・間隔の詳細)






















