【2026年版】帯状疱疹ワクチン(シングリックス)完全ガイド|生ワクチンとの違い・副反応・大阪市助成・認知症研究まで解説
この記事のポイント
- 帯状疱疹は50歳以上で増加する
- 現在の主流はシングリックス
- シングリックスは90%以上の高い予防効果が期待できる
- 大阪市では定期接種制度が利用できる
- 認知症リスク低下との関連を示す研究が報告されている
- 接種の主目的は帯状疱疹と帯状疱疹後神経痛の予防

福本医院ではシングリックス接種に対応しています。腕に2回接種するワクチンです。
大阪市中央区・心斎橋の福本医院、院長の福本です。
帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、50歳を過ぎると発症リスクが高くなる病気です。
発症すると強い痛みや発疹が現れ、帯状疱疹後神経痛(PHN)という後遺症に悩まされることもあります。
近年は、
・シングリックスと生ワクチンの違い
・大阪市の定期接種制度
・帯状疱疹ワクチンと認知症予防の研究
などが話題になっています。
この記事では、帯状疱疹ワクチンについて最新の知見をもとに分かりやすく解説します。
帯状疱疹とは?
帯状疱疹は、水ぼうそう(水痘)の原因ウイルスである「水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)」が再活性化して起こる病気です。
子どもの頃に水ぼうそうにかかった後も、ウイルスは神経節に潜伏しています。
加齢やストレス、疲労、病気などによって免疫力が低下すると、再び活動を始めて帯状疱疹を発症します。
帯状疱疹の主な症状
・体の左右どちらか一方に出る発疹
・ピリピリとした神経痛
・水ぶくれ
・発熱
・倦怠感
症状は通常、体の片側だけに現れることが特徴です。

帯状疱疹は体の左右どちらか一方の神経に沿って発症し、強い痛みや水疱を伴うことがあります。このイラストでは左Th7領域に発症した典型例を示しています。
帯状疱疹後神経痛(PHN)とは?
帯状疱疹で最も問題となる後遺症が帯状疱疹後神経痛(PHN)です。
発疹が治った後も、
・数か月
・数年
にわたって痛みが続くことがあります。
高齢になるほど発症しやすく、生活の質(QOL)を大きく低下させることがあります。
そのため、帯状疱疹は「発症してから治療する病気」ではなく、「予防する病気」と考えられるようになっています。
帯状疱疹ワクチンの種類
現在、日本で使用されている帯状疱疹ワクチンには、
・シングリックス(組換えワクチン)
・乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」(生ワクチン)
の2種類があります。
シングリックスと生ワクチンの違い
|
項目 |
シングリックス |
生ワクチン |
|---|---|---|
|
種類 |
組換えワクチン |
生ワクチン |
|
接種回数 |
2回 |
1回 |
|
予防効果 |
90%以上 |
50~60%程度 |
|
効果持続 |
10年以上 |
約5年 |
|
神経痛予防 |
高い |
あり |
|
免疫抑制状態 |
接種可能な場合が多い |
接種不可 |
|
福本医院の推奨 |
◎ |
○ |
福本医院がシングリックスを推奨する理由
シングリックスは、
・高い予防効果
・長期間持続する効果
・帯状疱疹後神経痛予防効果
が期待できます。
そのため福本医院では、原則としてシングリックスを推奨しています。
ただし、年齢や基礎疾患、費用面なども考慮し、個別にご相談いただけます。
シングリックスの副反応
比較的よくみられる副反応として、
・接種部位の痛み
・腫れ
・発赤
・筋肉痛
・倦怠感
・発熱
があります。
多くは数日以内に改善します。
重い副反応はまれですが、体調不良が続く場合は医療機関へご相談ください。
大阪市の帯状疱疹ワクチン定期接種制度
2025年度から帯状疱疹ワクチンは定期接種となりました。
対象となる方は、公費助成を利用して接種を受けることができます。
対象者
年度内に
- 65歳
- 70歳
- 75歳
- 80歳
- 85歳
- 90歳
- 95歳
- 100歳以上
となる大阪市民の方
または
60〜64歳で一定の免疫機能障害がある方
が対象です。
※対象年齢や自己負担額は変更される場合があります。最新情報は大阪市ホームページをご確認ください。
福本医院での接種料金(税込)
|
ワクチン |
公費接種 |
自費接種 |
|---|---|---|
|
シングリックス |
11,000円/回 ×2回 |
19,800円/回 ×2回 |
|
生ワクチン |
4,500円/回 ×1回 |
7,700円 |
※料金は改定される場合があります。
帯状疱疹ワクチンと認知症研究
近年、Nature Medicine(2024)、Nature(2025)、Nature Communications(2026)などの有力医学誌で、帯状疱疹ワクチン接種者において認知症発症リスクが低かったことが報告されています。
特に2025年のNature論文では、自然実験研究により因果関係を支持する結果が示されました。
認知症リスク低下の理由として、
- 神経炎症の抑制
- ヘルペスウイルス再活性化の抑制
- 脳血管障害リスクの低下
などが考えられています。
ただし現時点では、帯状疱疹ワクチンは認知症予防を目的としたワクチンではありません。
主な目的は、帯状疱疹および帯状疱疹後神経痛(PHN)の予防です。
認知症との関連については今後のさらなる研究結果が期待されています。詳しく知りたい方は、本記事末尾の参考文献をご参照ください。
特に以下の方は帯状疱疹の発症リスクが高いため、接種をお勧めします
- 50歳以上の方
- 糖尿病の方
- 高血圧の方
- 慢性腎臓病(CKD)の方
- 心疾患のある方
- がん治療後の方
- 帯状疱疹になったことがある方
- 家族が帯状疱疹で苦労された方
福本医院は大阪市中央区南船場にあり、心斎橋・長堀橋・本町・四ツ橋エリアから通院しやすい立地です。
よくある質問(FAQ)
ワクチンの基本
Q. シングリックスと生ワクチンはどちらがおすすめですか?
現在は予防効果と持続期間の観点からシングリックスが主流です。
Q. シングリックスは何回接種ですか?
通常2回接種です。
Q. 接種間隔はどれくらいですか?
通常2か月以上あけて2回目を接種します。
Q. 帯状疱疹ワクチンは何歳から受けられますか?
シングリックス、生ワクチンともに原則50歳以上の方が対象です。免疫低下状態などでは50歳未満でも接種が検討される場合があります。
Q. 帯状疱疹ワクチンは何歳まで受けられますか?
上限年齢はありません。80歳代、90歳代でも接種可能です。高齢になるほど帯状疱疹や帯状疱疹後神経痛のリスクが高くなるため、接種のメリットは大きいと考えられます。
Q. 50歳未満でも接種できますか?
原則50歳以上が対象ですが、リスクに応じて検討されます。
帯状疱疹になったことがある方
Q. 一度帯状疱疹になった人も接種した方が良いですか?
再発予防のため接種が推奨されています。
Q. 帯状疱疹は再発しますか?
再発することがあります。
副反応・接種後の生活
Q. 副反応はありますか?
接種部位の痛みや発熱などが比較的よくみられます。
Q. 副反応は何日くらい続きますか?
通常は1〜3日程度です。
Q. シングリックスの副反応は2回目の方が強いですか?
個人差がありますが、2回目の方が接種部位の痛みや発熱などの副反応が強く出る場合があります。多くは数日以内に改善します。
Q. 帯状疱疹ワクチンで帯状疱疹になりますか?
シングリックスで帯状疱疹になることはありません。
Q. シングリックス接種後に入浴できますか?
通常は当日から入浴可能です。ただし発熱や体調不良がある場合は無理をせず、シャワー程度にしてください。
Q. シングリックス接種後に飲酒できますか?
少量であれば大きな問題はありません。ただし接種当日は副反応が出ることがあるため、過度の飲酒は避けることをおすすめします。
Q. シングリックス接種後に運動しても大丈夫ですか?
軽い運動は問題ありません。ただし激しい運動や長時間の運動は接種当日は避けることをおすすめします。
Q. 帯状疱疹ワクチンはどの腕に接種しますか?
通常は上腕(三角筋)に接種します。左右どちらの腕でも接種可能ですが、利き腕ではない側を選ぶ方もおられます。
持病がある方
Q. 糖尿病でも接種できますか?
多くの場合接種可能です。
Q. 高血圧でも接種できますか?
接種可能です。
Q. 心臓病でも接種できますか?
通常は接種可能です。
Q. CKDでも接種できますか?
多くの場合接種可能です。
Q. 抗血栓薬を飲んでいても接種できますか?
通常は接種可能です。
Q. 発熱しているときは接種できますか?
発熱時は延期をおすすめします。
他のワクチンとの関係
Q. インフルエンザワクチンと同時接種できますか?
可能です。
Q. 新型コロナワクチンと同時接種できますか?
可能です。
Q. 肺炎球菌ワクチンと同時接種できますか?
可能です。
費用・助成制度
Q. 帯状疱疹ワクチンは健康保険を使えますか?
予防接種は原則として保険適用外です。ただし大阪市の定期接種対象者は公費助成を利用できます。
Q. 大阪市の助成対象か分かりません。
お気軽に福本医院へご相談ください。大阪市の対象者早見表もご参照ください。
Q. 帯状疱疹ワクチンは予約が必要ですか?
ワクチンは取り寄せが必要な場合があります。福本医院では事前予約をお願いしております。
その他
Q. 家族が帯状疱疹になりました。ワクチンを受けた方が良いですか?
帯状疱疹そのものは通常うつりませんが、水痘・帯状疱疹ウイルスが伝播する可能性があります。50歳以上の方はワクチン接種を検討するとよいでしょう。
Q. シングリックスで認知症は予防できますか?
認知症リスク低下との関連を示す研究が報告されていますが、現時点では認知症予防を目的としたワクチンではありません。
まとめ
帯状疱疹ワクチンは、
- 帯状疱疹の予防
- 帯状疱疹後神経痛の予防
に高い効果が期待できるワクチンです。
現在はシングリックスが主流となっており、予防効果や持続期間の面で優れています。
また近年は認知症との関連を示す研究も報告されていますが、現時点では帯状疱疹予防が主目的です。
福本医院ではシングリックス接種、大阪市定期接種に対応しております。
接種をご希望の方はお気軽にご相談ください。
■ 帯状疱疹ワクチンと認知症に関する主要研究
1. Taquet M, Dercon Q, Todd JA, Harrison PJ.
The recombinant shingles vaccine is associated with lower risk of dementia
Nature Medicine. 2024;30:2777-2781.
DOI:
https://doi.org/10.1038/s41591-024-03201-5
論文URL:
https://www.nature.com/articles/s41591-024-03201-5
シングリックス接種者で認知症発症リスク低下との関連を報告した大規模研究。
2. Eyting M, et al.
A natural experiment on the effect of herpes zoster vaccination on dementia
Nature. 2025;641(8062):438-446.
DOI:
https://doi.org/10.1038/s41586-025-08800-x
論文URL:
https://www.nature.com/articles/s41586-025-08800-x
英国ウェールズのワクチン接種制度を利用した自然実験研究。帯状疱疹ワクチンと認知症リスク低下との関連について、因果関係に近い証拠(causal evidence)を示した重要な研究。
3. Rayens E, Sy LS, Qian L, et al.
Recombinant zoster vaccine is associated with a reduced risk of dementia
Nature Communications. 2026;17:2056.
DOI:
https://doi.org/10.1038/s41467-026-69289-0
論文URL:
https://www.nature.com/articles/s41467-026-69289-0
65歳以上を対象とした大規模コホート研究。シングリックス2回接種群で認知症発症リスク低下との関連を報告。
■ シングリックス(組換え帯状疱疹ワクチン)の有効性に関する代表的研究
4. Lal H, Cunningham AL, Godeaux O, et al.
Efficacy of an Adjuvanted Herpes Zoster Subunit Vaccine in Older Adults
New England Journal of Medicine. 2015;372:2087-2096.
DOI:
https://doi.org/10.1056/NEJMoa1501184
論文URL:
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1501184
5. Cunningham AL, Lal H, Kovac M, et al.
Efficacy of the Herpes Zoster Subunit Vaccine in Adults 70 Years of Age or Older
New England Journal of Medicine. 2016;375:1019-1032.
DOI:
https://doi.org/10.1056/NEJMoa1603800
論文URL:
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1603800
■ ガイドライン・公的情報
厚生労働省
帯状疱疹ワクチンについて
大阪市
帯状疱疹ワクチン関連情報
https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000644586.html
大阪市
帯状疱疹ワクチン接種対象者早見表(PDF)
https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/cmsfiles/contents/0000644/644586/0225nenreihayami.pdf
福本医院(大阪市中央区・心斎橋)
内科・循環器内科
福本医院は大阪市中央区南船場にある内科・循環器内科です。
心斎橋、長堀橋、本町、四ツ橋から徒歩圏内にあり、新町・堀江・立売堀をはじめ大阪市西区からも多くの患者様にご来院いただいております。
動悸、不整脈、胸痛、息切れ、高血圧などでお困りの方は、心電図、ホルター心電図、心エコー検査などを活用しながら診療を行っております。気になる症状がある方や、健康診断で異常を指摘された方はお気軽にご相談ください
この記事の監修
福本医院
院長 福本 淳
内科・循環器内科
平成9年 神戸大学医学部医学科卒
医学博士
循環器専門医(登録番号15490)
【ラジオ出演】福本医院 院長と総合診療、感染症専門医が生放送で解説|総合診療と感染症の正しい知識 📻 ラジオ関西「寺谷一紀のまいど!まいど!」出演のご報告 心斎橋の内科・循環器内科
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