健康診断の受け方と結果票の見方|健診の流れ・A〜F判定・血液検査・「要再検査」と言われたら【大阪・心斎橋 福本医院】
この記事のポイント
- 健診を受ける前:食事の制限、服薬、尿検査の注意点があります
- 健診票の記載:業務歴・既往歴・自覚症状は、正確に記入してください
- 結果の見方:A〜F判定の意味、血液検査・尿検査の基準値を解説します
- 「要再検査」と言われたら:再検査と精密検査は違います。保険を使って受けられます
- 放置しないこと:健診で指摘される異常の多くは、自覚症状がありません

健康診断の種類
当院では、以下の健康診断に対応しています。
- 定期健康診断B (企業健診)
- 定期健康診断A (企業健診)
- 雇入時健康診断
- 特定健診 (大阪市国保特定健診、協会けんぽなど社会保険特定健診)
- 後期高齢者健康診査(特定健診)
- 自費健康診断 自費検査
「自分はどれを受ければよいのか分からない」という方は、こちらをご覧ください。
健康診断の流れ
① ご予約
WEB予約またはお電話でご予約ください。受ける健康診断の種類(定期健診・雇入時健診・特定健診・自費健診)をお伝えください。
お勤め先から健診票を渡されている方は、その用紙をご持参ください。
② 当日のご来院
以下をお持ちください。
- 健康診断の用紙(企業健診の用紙、特定健診の受診券など、お持ちの方)
- 保険証・マイナ保険証
- お薬手帳(服用中のお薬がある方)
- 前回の健診結果(お持ちであれば。数値の推移を比較できます)
③ 検査
問診、身体計測、血圧測定、採血、尿検査、心電図、胸部レントゲンなどを行います。検査項目は、受ける健康診断の種類によって異なります。
所要時間は、通常30分〜1時間程度です。
④ 医師の診察
医師が診察を行います。気になることがあれば、その場で遠慮なくご相談ください。
⑤ 結果のお渡し
後日、健康診断結果票をお渡しします。結果について気になる点があれば、そのままご相談いただけます。
健康診断を受ける前の注意事項
正確な検査結果を得るため、以下にご協力ください。
食事について
| 受診時間 | 食事の制限 |
|---|---|
| 午前に受ける方 | 前日21時以降は食事を控えてください |
| 午後に受ける方 | 健診の6時間前以降は食事を控えてください |
飲み物について
摂取してよいもの
- 水
- お茶(糖分を含まないもの)
お控えいただくもの
- ジュース
- スポーツドリンク
- 乳飲料
- 砂糖入りコーヒー
- アルコール
※ 食事や飲み物の影響で、血糖値や中性脂肪の数値が変動します。せっかくの健診が正確に評価できなくなるため、必ずお守りください。
お薬について
普段服用しているお薬がある方は、事前に主治医へご相談ください。自己判断で中止しないようお願いします。
尿検査について
尿検査がありますので、来院直前の排尿はお控えください。
発熱や体調不良がある場合
無理をせず、事前に当院へご相談ください。
健診票の記載方法
業務歴
現在または過去に従事した主な仕事をご記入ください。
例:事務職/営業職/接客業/飲食業/医療・介護職/教育職/運転業務/製造業/建設業/倉庫・物流業/IT・デスクワーク/清掃業/警備業
特殊な作業に従事している場合は、その旨もご記入ください。
例:粉じん作業/有機溶剤取扱い/化学物質取扱い/騒音作業/重量物取扱い/夜勤業務
既往歴
これまでにかかった病気、手術歴、現在治療中の病気をご記入ください。
例:高血圧/糖尿病/脂質異常症/心臓病/脳卒中/がん/手術歴
自覚症状
ご自身で感じている症状をご記入ください。
例:動悸/息切れ/胸痛/めまい/頭痛/咳/腹痛
症状がない場合は「特になし」とご記入ください。
他覚症状
医師が診察で確認した所見です。受診者の方が記入する必要はありません。
例:心雑音/肺雑音/不整脈/下腿浮腫/血圧高値/甲状腺腫脹/頸部リンパ節腫脹

医師の診断(判定区分)の見方
健康診断結果を総合的に評価したものです。
| 判定 | 意味 | どうすればよいか |
|---|---|---|
| A | 異常なし | 明らかな異常を認めません |
| B | 軽度異常 | 軽微な異常はありますが、日常生活に大きな支障はありません |
| C1 | 経過観察 | 生活習慣の改善と、定期的な健診をおすすめします |
| C2 | 要再検査・要経過観察 | 再検査を受けてください |
| D | 要精密検査 | 精密検査を受けてください |
| E | 要治療 | 治療が必要な状態です。受診してください |
| F | 治療継続 | 現在治療中の病気について、治療の継続が必要です |
C2・D・E が付いていたら、放置せずご相談ください。
「医師の診断」と「医師の意見」の違い
結果票には2つの欄があり、意味が異なります。
医師の診断
健康状態を医学的に評価したものです(上記のA〜F判定)。
医師の意見
労働安全衛生法で定められている「就業上の措置に関する意見」です。
病気の有無だけでなく、
- 現在の仕事を継続できるか
- 勤務内容の配慮が必要か
- 労働時間の調整が必要か
を総合的に判断します。多くの場合は「就業上問題なし」となります。
主な検査項目の見方
| 項目 | 基準値・目安 | 内容 |
|---|---|---|
| BMI | 18.5〜24.9 | 肥満度の指標です |
| 血圧 | 120/80 mmHg未満が目安 | 高血圧の有無を確認します |
| 視力 | – | 視力低下の有無を確認します |
| 聴力 | – | 聴力低下の有無を確認します |
| 胸部レントゲン | 所見なし | 肺や心臓の状態を確認します |
| 心電図 | 所見なし | 不整脈や心疾患の手がかりになります |
血液検査の見方
| 項目 | 基準値 | 内容 |
|---|---|---|
| 赤血球数(RBC)男性 | 438〜577万/μL | 全身へ酸素を運ぶ赤血球の数です |
| 赤血球数(RBC)女性 | 376〜516万/μL | 全身へ酸素を運ぶ赤血球の数です |
| ヘモグロビン(Hb)男性 | 13.7〜16.8 g/dL | 貧血の有無を確認します |
| ヘモグロビン(Hb)女性 | 11.6〜14.8 g/dL | 貧血の有無を確認します |
| GOT(AST) | 10〜40 U/L | 肝臓や筋肉の状態を反映します |
| GPT(ALT) | 5〜45 U/L | 肝臓の障害で上昇します |
| γ-GTP(男性) | 80 U/L以下 | 飲酒や脂肪肝の影響で上昇することがあります |
| γ-GTP(女性) | 30 U/L以下 | 飲酒や脂肪肝の影響で上昇することがあります |
| LDLコレステロール | 60〜119 mg/dL | 高値では動脈硬化のリスクが高まります |
| HDLコレステロール | 40 mg/dL以上 | 低値では動脈硬化のリスクが高まります |
| トリグリセライド(中性脂肪) | 30〜149 mg/dL | 高値では脂肪肝や動脈硬化の原因となります |
| HbA1c | 4.6〜5.5 % | 過去1〜2か月の平均的な血糖状態を反映します |
※ 基準値は日本人間ドック・予防医療学会の基準範囲を参考にしています。
※ 基準値とは、健康な方の多くが含まれる範囲です。少し外れただけで病気とは限りません。年齢、性別、症状、過去の検査結果なども含めて総合的に判断します。
尿検査の見方
| 項目 | 基準値 | 内容 |
|---|---|---|
| 尿蛋白 | (−) | 腎臓の状態を確認する検査です。陽性の場合は高血圧、糖尿病、慢性腎臓病(CKD)などが隠れていることがあります |
| 尿糖 | (−) | 尿中に糖が漏れ出ていないかを確認します。陽性の場合は糖尿病の可能性があります |
※ 陽性でも、直ちに病気とは限りません。発熱や激しい運動の後に一時的に陽性となることもあります。必要に応じて再検査や精密検査を行います。
「要再検査」「要精密検査」と言われたら
健康診断のあと、最も多いご相談がこれです。
「要再検査と書かれていたけれど、症状もないし、どうしたらいいのか分からない」
結論から申し上げます。放置しないでください。
「再検査」と「精密検査」は違います
混同されやすいのですが、目的がまったく異なります。
| 目的 | 内容 | |
|---|---|---|
| 再検査(C2) | 数値が本当に異常なのかを確かめる | 同じ検査をもう一度行います。脱水、前日の食事、睡眠不足、体調などで、一時的に異常値が出ることがあるためです |
| 精密検査(D) | 異常の原因を調べる | より詳しい検査を追加します。心電図異常なら心エコーやホルター心電図、といった具合です |
つまり、再検査は「本当かどうかの確認」、精密検査は「原因の特定」です。
いつまでに受ければよいですか
結果票を受け取ってから、1か月以内を目安にご相談ください。
「忙しいから、来年の健診で見よう」と1年空けてしまうと、その間に進行してしまう可能性があります。健診は年に1回しかありません。指摘されたそのときが、動くタイミングです。
費用は自費になりますか
いいえ。
健康診断そのものは自費(またはお勤め先の負担)ですが、健診結果にもとづく再検査・精密検査は、健康保険を使って受けていただけます。
保険証・マイナ保険証をご持参ください。
受診時にお持ちいただくもの
- 健康診断の結果票(これが最も重要です)
- 保険証・マイナ保険証
- お薬手帳
- 過去の健診結果(お持ちであれば)
結果票がないと、どの項目がどの程度異常だったのかが分かりません。必ずご持参ください。
放置するとどうなりますか
健診で指摘される異常の多くは、自覚症状がありません。
「症状がない=大丈夫」ではなく、「症状が出るころには進行している」というのが、生活習慣病の本質です。
| 健診での指摘 | 放置した先にあるもの |
|---|---|
| 血圧が高い | 脳卒中、心筋梗塞、心不全、腎障害 |
| LDLコレステロールが高い | 動脈硬化、狭心症、心筋梗塞 |
| HbA1c・血糖値が高い | 糖尿病、網膜症、腎症、神経障害 |
| 尿蛋白・eGFR低下 | 慢性腎臓病(CKD)、透析、心血管疾患 |
| 肝機能異常(AST・ALT・γ-GTP) | 脂肪肝、肝線維化、肝硬変 |
| 心電図異常 | 不整脈、心房細動、虚血性心疾患 |
いずれも、早期に見つかれば進行を抑えられる可能性が高い病気です。
だからこそ、健診で見つかったことには意味があります。
福本医院でできること
当院は、循環器専門医が在籍する内科です。
健診で指摘されやすい項目のうち、
- 血圧
- コレステロール・中性脂肪
- 血糖・HbA1c
- 心電図異常
- 腎機能(eGFR・尿蛋白)
- 肝機能・脂肪肝
について、再検査から治療まで一貫して対応しています。
とくに心電図異常については、心エコー・ホルター心電図(最長7日間)・ABI検査(血管年齢)まで院内で行えます。
「心電図で引っかかったが、どこへ行けばよいか分からない」という方は、結果票をお持ちのうえ、お気軽にご相談ください。
【健診でeGFR低下・尿蛋白を指摘された方へ】慢性腎臓病(CKD)とは?症状・原因・最新治療を医師が解説|大阪・心斎橋 福本医院
当院の健康診断について
当院の健康診断は、労働安全衛生法・高齢者医療確保法に基づいて実施しております。
健康診断結果票は、厚生労働省が定める健康診断個人票(様式第5号)に準拠して作成しております。
当院で使用している健康診断結果票(サンプル)

福本医院で使用している健康診断結果票のサンプルです。
参考資料
※ 福本医院は日本人間ドック・予防医療学会会員です。
よくあるご質問(FAQ)
判定について
Q1. A〜F判定は、それぞれどういう意味ですか?
A:異常なし。B:軽度の異常はあるが日常生活に支障なし。C1:経過観察(生活習慣の改善を)。C2:要再検査。D:要精密検査。E:要治療。F:現在治療中の病気について治療継続が必要、という意味です。C2・D・Eが付いていたら、放置せずご相談ください。
Q2. 「要再検査」と「要精密検査」は何が違いますか?
再検査は同じ検査をもう一度行い、数値が本当に異常なのかを確認するものです。一時的な体調や食事の影響で異常値が出ることがあるためです。精密検査は、より詳しい検査を追加して、異常の原因を調べるものです。
Q3. D判定になったら、必ず病気ですか?
必ずしも病気とは限りません。ただし、原因を確かめるために精密検査を受けることをおすすめします。
再検査を受けるにあたって
Q4. 症状がまったくありません。それでも受診は必要ですか?
必要です。健診で指摘される異常の多くは自覚症状がありません。高血圧、脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病、心電図異常は、いずれも症状が出たときには進行していることが少なくありません。
Q5. 再検査の費用は自費ですか?
いいえ。健診結果にもとづく再検査・精密検査は、健康保険を使って受けていただけます。保険証・マイナ保険証をご持参ください。
Q6. いつまでに再検査を受ければよいですか?
結果票を受け取ってから1か月以内を目安にご相談ください。
Q7. 再検査のとき、何を持っていけばよいですか?
健康診断の結果票(必須)、保険証・マイナ保険証、お薬手帳をお持ちください。結果票がないと、どの項目がどの程度異常だったのかが分かりません。
検査値について
Q8. 血圧が高いと言われました。受診したほうがよいですか?
繰り返し高値の場合は受診をおすすめします。高血圧は「サイレントキラー」と呼ばれ、症状がないまま脳卒中や心筋梗塞のリスクを高めます。
Q9. コレステロール・中性脂肪が高いと、どうなりますか?
LDLコレステロールが高い、HDLコレステロールが低い、中性脂肪が高い——いずれも動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。中性脂肪は、食べ過ぎ・飲酒・肥満・運動不足が原因となることが多いです。
Q10. HbA1cが高いと糖尿病ですか? 肝機能(AST・ALT・γ-GTP)が高いのはなぜですか?
HbA1cが高い場合、糖尿病や糖尿病予備群の可能性があります。追加の検査が必要になることがあります。肝機能の数値は、脂肪肝、飲酒、肝炎、薬剤などの影響で上昇します。とくに近年は、お酒を飲まない方の脂肪肝(MASLD)が増えています。
Q11. 尿蛋白・尿糖が陽性と言われました。
尿蛋白陽性は、腎臓の病気や高血圧が隠れている可能性を示します。尿糖陽性は、糖尿病などで尿に糖が出ている状態です。ただし、一時的に陽性となることもあるため、再検査で確認します。
Q12. 心電図異常と言われましたが、症状がありません。
症状がなくても、不整脈や心疾患が隠れていることがあります。当院では心エコー、ホルター心電図(最長7日間)、ABI検査まで院内で対応しています。結果票をお持ちのうえ、ご相談ください。
福本医院は、大阪市中央区南船場にある内科・循環器内科です。
心斎橋、長堀橋、本町、四ツ橋から徒歩圏内にあり、新町・堀江・立売堀をはじめ大阪市西区からも多くの患者様にご来院いただいております。
動悸、胸痛、息切れ、高血圧などの循環器疾患から、一般内科、健康診断、予防接種まで幅広く対応しております。健康診断の結果でお困りの方は、お気軽にご相談ください。
この記事の監修
福本医院
院長 福本 淳
内科・循環器内科
平成9年 神戸大学医学部医学科卒
医学博士
循環器専門医(登録番号15490)
【ラジオ出演】福本医院 院長と総合診療、感染症専門医が生放送で解説|総合診療と感染症の正しい知識 📻 ラジオ関西「寺谷一紀のまいど!まいど!」出演のご報告 心斎橋の内科・循環器内科
























