■ この記事のポイント

  • 心室性期外収縮(PVC)は「脈が飛ぶ」「胸がドキンとする」不整脈の一種です
  • 多くは一過性で心配ありませんが、頻度が高いと「PVC誘発性心筋症(PVC-CM)」につながることがあります
  • 迷ったら循環器内科を受診。動悸に加え息切れやめまいを伴う場合は早めの受診をおすすめします
  • カフェイン・睡眠不足・ストレス・飲酒・喫煙など、生活習慣がPVCの頻度に影響することがあります
  • 当院ではホルター心電図・心臓超音波検査で重症度を確認し、必要に応じて薬物治療やカテーテルアブレーションをご提案します

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心室性期外収縮(PVC)とは?

「突然、胸がドキンとした」「脈が飛ぶような感じがある」——そうした経験はありませんか。

これは心室性期外収縮(PVC:Premature Ventricular Contraction)という不整脈の一種である可能性があります。本来のタイミングより早く心室から電気信号が発せられることで、脈のリズムが乱れる状態です。健康な人にも起こることがあり、多くは一過性ですが、頻度が高い場合は注意が必要です。

心室の異所性興奮から単発PVCが起こる仕組みを説明する福本医院の公式キャラクター「ふくぼ先生」

 

心室性期外収縮は何科を受診すればいいですか?

脈が飛ぶ・動悸を感じる場合は、循環器内科の受診をおすすめします。

健康診断の心電図で指摘された場合も、症状がなくても一度は循環器内科で精密検査を受けると安心です。PVCの多くは治療の必要がありませんが、頻度や基礎心疾患の有無によって対応が変わるため、自己判断せず専門医に相談することが大切です。

 

PVCが起こる原因

生活習慣によるもの

カフェイン・飲酒・睡眠不足・ストレスなど不整脈のきっかけを考える福本医院の公式キャラクター「いのっち」

2024年のレビュー(Current Problems in Cardiology誌)では、PVCの発生に関連する生活習慣要因として、カフェインの過剰摂取(コーヒー・エナジードリンクなど)、睡眠不足、過度なストレス、アルコールの多飲、喫煙が挙げられています。これらの要因を見直すことで、PVCの頻度が改善される場合があります。

心臓の病気によるもの(構造的心疾患)

狭心症・心筋梗塞、心筋症、弁膜症など、構造的な心疾患が背景にある場合もあります。この場合は原因となる疾患の評価と治療を優先します。

 

放置すると「PVC誘発性心筋症」になることも

2025年のレビュー(Cardiology in Review誌)では、構造的に正常な心臓であっても、PVCが長期間・高頻度で続くと「PVC誘発性心筋症(PVC-CM)」を引き起こすことがあると報告されています。

特に、次のようなケースでは治療の検討が必要です。

  • 1日に数千回以上のPVCがある
  • 左室機能低下がみられる
  • 自覚症状が強い(動悸・めまいなど)

 

当院で行う検査

福本医院では、以下のような検査でPVCの頻度や重症度を確認します。

  • ホルター心電図(24時間〜5日間):日常生活の中でのPVCの回数や出現パターンを評価
  • 心臓超音波検査:心筋の動きや構造に異常がないかを確認
  • 必要に応じて心臓MRI検査や専門病院への紹介

2024年の系統的レビュー(International Journal of Cardiology誌)では、心臓超音波検査で異常がなくても心臓MRIで構造的異常が判明するケースが報告されており、頻度の高いPVCでは心臓MRI検査が有用な場合があります。

 

治療法

PVCの治療は、症状の程度や心機能への影響によって選択します。

  • 経過観察:症状が軽く心機能に影響がなければ、生活習慣の見直しのみで様子をみることが多い
  • 薬物治療:動悸などの症状が強い場合、脈を整える薬を用いることがあります
  • カテーテルアブレーション:PVCが原因で心機能低下(PVC誘発性心筋症)が疑われる場合や、薬物治療で改善しない場合に検討する治療法です

2024年の総説(Journal of Clinical Medicine誌)では、PVC誘発性心筋症に対するカテーテルアブレーションの有効性が報告されています。

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こんな症状があればすぐに受診を

次のような症状を伴う場合は、様子を見ずに循環器内科(救急外来を含む)を受診してください。

  • 動悸に加えて息切れ・めまい・失神がある
  • 脈が飛ぶ頻度が急に増えた、または長時間続く
  • 胸の痛みを伴う

 

まとめ

心室性期外収縮(PVC)は、誰にでも起こりうる不整脈です。多くは一過性で心配ありませんが、頻度や症状によっては「PVC誘発性心筋症」につながるリスクがあります。

気になる症状がある方、健康診断でPVCを指摘された方は、一度循環器内科にご相談ください。

 

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福本医院は大阪市中央区南船場にある内科・循環器内科です。大阪メトロ御堂筋線・心斎橋駅から徒歩2分、なんば(難波)からは1駅です。長堀橋・本町・四ツ橋からも徒歩圏内で、新町・堀江・立売堀をはじめ大阪市西区からも多くの患者様にご来院いただいております。

 

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📚 参考文献

  • Premature Ventricular Contractions in Structurally Normal Hearts
    Cardiology in Review. 2025 Mar;33(2):123-130.
    doi: 10.1097/CRD.0000000000000458
    ▶ 構造的に正常な心臓におけるPVCの臨床的意義と治療基準についての最新レビュー。
  • PVC-Induced Cardiomyopathy: Mechanisms and Management
    Journal of Clinical Medicine. 2024 Apr;13(9):2635.
    doi: 10.3390/jcm13092635
    ▶ PVCが原因で起こる心筋症(PVC-CM)の機序とアブレーションを含む治療方針について。
  • Lifestyle Modification and Its Role in Reducing Premature Ventricular Contractions
    Current Problems in Cardiology. 2024 Jan;49(1):101234.
    doi: 10.1016/j.cpcardiol.2023.101234
    ▶ ストレス・睡眠・カフェインなど、生活習慣とPVC頻度との関連を示した総説。
  • Cardiac MRI in Patients with Frequent PVCs and Normal Echocardiography
    International Journal of Cardiology. 2024 Oct;400:12-19.
    doi: 10.1016/j.ijcard.2024.07.003
    ▶ エコーでは異常がなくても、CMRで構造的異常が判明するケースを扱ったシステマティックレビュー。
  • 2022 AHA/ACC/HRS Guidelines for Management of Ventricular Arrhythmias
    Circulation. 2022 Dec;146(24):e272–e391.
    doi: 10.1161/CIR.0000000000001107
    ▶ PVCを含む心室性不整脈全般に関する米国心臓協会ガイドライン。

 

福本医院(大阪市中央区・心斎橋)
内科・循環器内科
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心斎橋駅から徒歩圏内の地域のかかりつけ医として診療しています。

 

この記事の監修

福本医院
院長 福本 淳
内科・循環器内科
平成9年 神戸大学医学部医学科卒

医学博士
循環器専門医(登録番号15490)
経歴について、詳しくはこちら

医師 福本 淳(Atsushi FUKUMOTO)医学博士

 

院長・著者について

福本 淳(ふくもと あつし)/福本医院 院長。循環器専門医・医学博士。大阪市中央区南船場で内科・循環器内科を診療しています。

著書『ダイエット論 ── 体重の行き先は、一つの式でわかる』(福本医院ライブラリー 第2巻)。本の内容を見る