この記事のポイント

スマホやSNSによる情報過多は、脳疲労(認知疲労)の原因になる可能性があります。脳疲労は集中力低下や日中の眠気、睡眠の質の低下につながることがあります。ただし、強い眠気の背景には睡眠時無呼吸症候群などの病気が隠れていることもあるため注意が必要です。

 

スマートフォンとパソコンを前に、次々と届く通知やメッセージに囲まれて困惑する福本医院キャラクター「いのねえ」の3Dイラスト。机の上には書類や本が積み重なり、情報過多による脳疲労やデジタル疲労を表現している。

スマホやSNS、メールの通知に追われる毎日。情報の洪水による「脳疲労」を、福本医院キャラクターのいのねえが分かりやすく表現しています。

 

「脳疲労(認知疲労)」は正式な病名ではありませんが、近年の研究で注目されている概念です。本記事では最新研究をもとに、脳疲労と眠気・集中力低下の関係について解説します。

 

「しっかり寝ても眠い」はありませんか?

こんなお悩みはありませんか?

✓ 十分寝ているはずなのに昼間眠い

✓ 集中力が続かない

✓ スマホを何度も確認してしまう

✓ 夕方になると頭が働かない

✓ 朝起きるのがつらい

✓ 仕事や勉強の効率が落ちた

これらの症状は単なる睡眠不足だけではなく、

脳疲労(認知疲労:Cognitive Fatigue)

が関係している可能性があります。

近年はスマートフォンやSNSの普及により、私たちは人類史上かつてない量の情報にさらされています。

今回は、近年注目されている「脳疲労」と昼間の眠気の関係について、最新の研究をもとに解説します。

 

人類はかつてない量の情報にさらされている

20年前、

朝起きて確認する情報は

  • 新聞
  • テレビ
  • 電話

程度でした。

しかし現在は、

  • LINE
  • メール
  • SNS
  • ニュースアプリ
  • 動画配信サービス
  • AI検索
  • オンライン会議

など、1日中情報が流れ込み続けています。

スマートフォンの通知は、仕事中であっても私たちの注意を引きつけます。

便利になった一方で、脳は絶えず「次の情報」を処理し続けています。

近年はこのような状態を

Information Overload(情報過多)

として研究する動きが活発になっています。

 

「脳疲労」とは何か?

認知疲労(Cognitive Fatigue)とは、

長時間にわたり脳を使い続けることで生じる脳機能の低下状態です。

脳疲労が進行すると、

  • 集中力低下
  • 判断力低下
  • 作業効率低下
  • ミスの増加
  • 意欲低下

などが起こります。

最近では、

「脳疲労は気のせいではなく、生物学的な変化を伴う可能性がある」

ことも報告されています。

 

Brain Drain Effect(ブレインドレイン効果)とは?

2017年、

Wardらは

「スマートフォンが近くにあるだけで認知能力が低下する可能性」

を報告しました。

これが

Brain Drain Effect(ブレインドレイン効果)

です。

その後の研究では影響は比較的小さいことも示されていますが、

特に

  • ワーキングメモリ
  • 注意力

への影響は完全には否定されていません。

現在では、

スマートフォンそのものよりも、

絶え間ない通知や情報の切り替え

が脳への負荷になっている可能性が注目されています。

 

なぜ情報が多いと疲れるのか?

脳は本来マルチタスクが得意ではありません。

例えば、

LINEを確認しながら

メールを返信し

ニュースを読み

SNSを確認する

という行動は、

実際には同時処理ではなく、

高速な切り替え作業です。

この切り替えを繰り返すたびに脳は注意資源を消費します。

情報が多すぎる環境では、

脳は休む時間を失い、

認知疲労が蓄積していく可能性があります。

 

脳疲労と睡眠の関係

脳疲労が蓄積すると、

夜になっても脳が休息モードに入りにくくなります。

その結果、

  • 寝つきが悪い
  • 睡眠の質が低下する
  • 朝すっきり起きられない
  • 日中の眠気が強くなる

という悪循環が起こります。

夜遅くまでスマートフォンを見続けているいのねえ。ベッドの中で眠そうな表情を浮かべながらスマホを操作しており、周囲にはタブレットや端末が置かれている。スマホによる睡眠不足や脳疲労をイメージした3Dイラスト。

寝る前のスマートフォン利用は、睡眠の質の低下や脳疲労につながることがあります。夜遅くまで情報を見続ける現代人の姿を、いのねえで表現したイラストです。

 

昼間の眠気は睡眠時無呼吸症候群かもしれません

昼間の眠気を

「脳疲労だから」

と決めつけてはいけません。

実際には、

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

が隠れていることがあります。

睡眠中に呼吸が何度も止まることで、

十分な睡眠時間を確保していても

脳や身体が休息できなくなります。

以下のような症状がある方は注意が必要です。

  • いびきが大きい
  • 呼吸が止まると言われた
  • 朝の頭痛
  • 高血圧
  • 昼間の強い眠気
  • 運転中に眠くなる

睡眠時無呼吸症候群は、

高血圧、不整脈、心筋梗塞、脳卒中とも関連することが知られています。

当院では簡易睡眠検査にも対応しています。

 

こんな症状はありませんか?

□ しっかり寝ても眠い

□ 集中力が続かない

□ スマホを何度も確認してしまう

□ SNSを無意識に開いてしまう

□ 夕方になると頭が働かない

□ 仕事や勉強の効率が落ちた

 

朝起きられない子どもが増えているのは「スマホのせい」なのでしょうか?

 

夜遅くまでスマートフォンゲームをしている福本医院キャラクター「いのっち」と、翌朝ベッドから起きられず眠そうにしている様子を描いたイラスト。夜更かしによる睡眠不足や日中の眠気、生活リズムの乱れを表現している。

夜遅くまでスマホゲームや動画視聴を続けると、睡眠時間や睡眠の質が低下し、翌朝の強い眠気や集中力低下につながることがあります。

 

近年、

– 朝起きられない
– 午前中は体調が悪い
– 学校へ行こうとすると頭痛やめまいがする
– 昼になると元気になる
– 夜になるとゲームやスマートフォンは続けられる

といった症状で悩むお子さんについての相談が増えています。

こうした症状は、

– 起立性調節障害(OD)
– 睡眠障害
– 自律神経の乱れ
– 睡眠不足
– 貧血
– 心理的ストレス

など、さまざまな原因で起こります。

そのため、

「スマホやゲームが原因です」

と単純に結論づけることはできません。

実際には、

– 起立性調節障害が先に存在する
– 睡眠障害が背景にある
– 学校生活のストレスが関係している
– 発達特性が影響している

など、複数の要因が重なっているケースも少なくありません。

一方で近年の研究では、スマートフォンやゲームの長時間利用が、

– 睡眠時間の短縮
– 睡眠の質の低下
– 昼夜逆転
– 身体活動量の低下
– 認知疲労(Cognitive Fatigue)

と関連することが報告されています。

特に現代の子どもたちは、

学校の授業

SNS

動画視聴

オンラインゲーム

メッセージアプリ

というように、一日を通して大量の情報を処理しています。

脳は本来マルチタスクが得意ではなく、情報の切り替えを繰り返すことで注意資源を消費します。

その結果、

– 集中力の低下
– 判断力の低下
– 強い疲労感
– 睡眠の質の悪化

につながる可能性が指摘されています。

現在の科学では、

「スマホが起立性調節障害を直接引き起こす」

という十分な証拠はありません。

しかし、

「スマホやゲームの長時間利用が、睡眠や生活リズム、自律神経機能に影響し、起立性調節障害に似た症状や日中の眠気を悪化させる可能性」

は十分に考えられています。

朝起きられないお子さんをみた場合、

単に「怠けている」と考えるのではなく、

– 睡眠不足
– 睡眠障害
– 起立性調節障害
– 貧血
– 自律神経の乱れ
– 情報過多による脳疲労

などの可能性も含めて評価することが大切です。

実際の診療では、

「ゲームをやめれば治る」

「スマホを取り上げれば解決する」

といった単純な問題ではないケースも多く見られます。

まずは睡眠や生活リズムを整えながら、背景に病気が隠れていないかを丁寧に確認していくことが大切です。

 

脳疲労対策 ~デジタルデトックスも取り入れてみましょう~

近年では、

  • スマホ依存
  • SNS依存
  • ゲーム依存
  • デジタル依存

といった言葉を耳にする機会が増えています。

医学的な診断名ではないものもありますが、スマートフォンやSNS、動画、ゲームへの過度な依存は、睡眠不足や認知疲労(脳疲労)、生活リズムの乱れにつながる可能性が指摘されています。

こうした状況を改善する方法として、

デジタルデトックス(一定時間スマートフォンやSNSから離れる取り組み)

が注目されています。

完全にスマートフォンを使わない生活を目指す必要はありません。大切なのは、脳が休息できる時間を意識的につくることです。

今日からできる脳疲労対策

  • 就寝1時間前はスマホやタブレットを見ない
  • 通知を必要最小限に設定する
  • SNSを見る時間帯を決める
  • 1時間に1回は画面から目を離す
  • 朝日を浴びて体内時計を整える
  • 定期的な運動習慣を持つ
  • 自然の多い場所で過ごす時間を作る
  • 寝室にはスマートフォンを持ち込まない

小さな習慣の積み重ねが、脳の休息や睡眠の質の改善につながる可能性があります。

 

福本医院から

「眠い=寝不足」とは限りません。

「しっかり寝ても眠い」「集中力が続かない」といった症状は、単なる睡眠不足だけでなく、睡眠時無呼吸症候群、起立性調節障害、貧血、甲状腺疾患などの病気が背景にあることもあります。

また近年は、スマートフォンやSNSによる情報過多や認知疲労(脳疲労)が、睡眠の質の低下や日中の眠気に影響する可能性も指摘されています。

日中の強い眠気、集中力低下、朝起きられない、いびきが気になるなどの症状でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

 

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こんな方はこの記事がおすすめです

  • しっかり寝ても眠い方
  • 集中力が続かない方
  • スマホやSNSを見る時間が長い方
  • 朝起きるのがつらい方
  • 睡眠時無呼吸症候群が心配な方

 

FAQ

Q1. 脳疲労とは何ですか?

脳を長時間使い続けることで起こる認知機能の低下状態です。集中力や判断力の低下、強い疲労感として現れることがあります。

Q2. 脳疲労は病気ですか?

病名ではありません。しかし認知疲労(Cognitive Fatigue)として研究が進んでおり、睡眠や仕事、学業のパフォーマンスに影響する可能性があります。

Q3. スマホを見るだけで脳は疲れますか?

スマホそのものよりも、通知や情報の切り替えが脳への負荷になる可能性があると考えられています。

Q4. Brain Drain Effectとは何ですか?

スマートフォンが近くにあるだけで認知資源が消費される可能性を示した研究から提唱された概念です。

Q5. 昼間の眠気は脳疲労だけが原因ですか?

いいえ。睡眠不足、睡眠時無呼吸症候群、貧血、甲状腺疾患、うつ状態なども原因になります。

Q6. 睡眠時無呼吸症候群でも昼間眠くなりますか?

なります。十分な睡眠時間を取っていても睡眠の質が低下するため、日中の眠気が強くなることがあります。

Q7. 子どものスマホ使用は睡眠に影響しますか?

長時間の使用は睡眠時間短縮や睡眠の質低下との関連が報告されています。

Q8. 朝起きられない子どもは怠けているのでしょうか?

そうとは限りません。起立性調節障害、睡眠障害、自律神経の乱れなどが隠れていることがあります。

Q9. 脳疲労を改善する方法はありますか?

睡眠の確保、運動習慣、スマホ利用時間の見直し、通知の整理などが役立つ可能性があります。

Q10. 昼間の眠気が続く場合は受診した方がよいですか?

仕事や学業、運転に支障が出る場合は受診をおすすめします。

Q11. 脳疲労とうつ病は違うのですか?

脳疲労と抑うつ症状は似ていることがあります。脳疲労では集中力低下や疲労感が中心ですが、気分の落ち込みや興味・関心の低下が続く場合はうつ病などの可能性もあります。

Q12. 脳疲労は何科を受診すればよいですか?

強い眠気や集中力低下が続く場合は、まず内科で睡眠障害や貧血、甲状腺疾患などの有無を確認することが大切です。症状に応じて専門科をご案内します。

Q13. コーヒーやエナジードリンクで脳疲労は改善しますか?

カフェインによって一時的に眠気が軽減したように感じることはあります。しかし、脳疲労そのものを改善しているわけではありません。過剰摂取は睡眠の質低下や動悸の原因になることもあるため注意が必要です。

Q14. スマホを使う時間はどのくらいまでなら大丈夫ですか?

個人差がありますが、就寝前1時間はスマホやタブレットの使用を控えることが推奨されています。長時間連続使用を避け、定期的に休憩を取ることが大切です。

Q15. 脳疲労は子どもにも起こりますか?

起こる可能性があります。スマートフォン、動画視聴、SNS、オンラインゲームなどにより情報処理量が増え、集中力低下や睡眠不足につながることがあります。

Q16. 朝起きられないのは脳疲労が原因ですか?

脳疲労が関与する可能性はありますが、睡眠不足、睡眠時無呼吸症候群、起立性調節障害、貧血などが原因の場合もあります。

Q17. Apple Watchで脳疲労は分かりますか?

現時点では脳疲労そのものを診断することはできません。しかし睡眠時間や睡眠の質の変化、不整脈や睡眠時無呼吸の兆候を把握する参考になる場合があります。

Q18. 脳疲労は運動で改善しますか?

適度な運動は睡眠の質やストレス軽減に役立つため、脳疲労の改善につながる可能性があります。無理のない範囲で継続することが大切です。

Q19. 脳疲労と睡眠時無呼吸症候群は関係がありますか?

睡眠時無呼吸症候群では睡眠の質が低下するため、日中の眠気や集中力低下が起こります。脳疲労と思っていた症状の背景に睡眠時無呼吸症候群が隠れていることもあります。

Q20. どのような場合に受診した方がよいですか?

十分に寝ているのに強い眠気が続く場合、仕事や学業に支障がある場合、いびきや無呼吸を指摘された場合、運転中に眠くなる場合は医療機関への相談をおすすめします。

Q21. デジタルデトックスとは何ですか?

デジタルデトックスとは、一定時間スマートフォンやSNS、ゲームなどのデジタル機器から距離を置く取り組みです。情報過多によるストレスや認知疲労の軽減、睡眠の質の改善を目的として行われます。

Q22. スマホ依存症は病気ですか?

スマホ依存症という診断名は一般的ではありませんが、スマートフォンの過度な使用によって学業、仕事、人間関係、睡眠などに支障が生じている状態は問題となります。必要に応じて医療機関への相談も検討しましょう。

Q23. 脳疲労は何日で回復しますか?

脳疲労の回復期間には個人差があります。数日の休息で改善する場合もあれば、長期間の睡眠不足やストレス、情報過多が続いている場合は数週間以上かかることもあります。十分な睡眠、適度な運動、スマホ利用時間の見直しなどが大切です。

Q24. 脳疲労と自律神経失調症の違いは何ですか?

脳疲労は認知機能の疲労状態を指す概念であり、自律神経失調症は自律神経のバランスが乱れた状態を指します。症状が重なることもありますが、同じ意味ではありません。

Q25. 脳疲労で頭痛やめまいは起こりますか?

起こる可能性があります。ただし頭痛やめまいには他の病気が隠れていることもあるため、症状が続く場合は医療機関への相談をおすすめします。

Q26. 脳疲労は病院で検査できますか?

現時点で脳疲労そのものを診断する特別な検査はありません。しかし眠気や集中力低下の背景にある睡眠障害、貧血、甲状腺疾患などを調べることは可能です。

Q27. 脳疲労は認知症と関係がありますか?

脳疲労と認知症は異なるものです。脳疲労では休息や生活習慣の改善で症状が軽減することがあります。一方、認知症では記憶障害や判断力低下が進行することがあります。物忘れや認知機能低下が続く場合は医療機関へ相談しましょう。

Q28. 脳疲労のセルフチェック方法はありますか?

「しっかり寝ても眠い」「集中力が続かない」「スマホを何度も確認してしまう」「夕方になると頭が働かない」といった症状が続く場合、脳疲労が関係している可能性があります。ただし睡眠時無呼吸症候群や貧血などの病気が隠れていることもあるため注意が必要です。

 

【参考文献】

1. Ward AF, Duke K, Gneezy A, Bos MW.

Brain Drain: The Mere Presence of One’s Own Smartphone Reduces Available Cognitive Capacity

Journal of the Association for Consumer Research. 2017;2(2):140-154.

【概要】
スマートフォンを使用していなくても、近くに存在するだけでワーキングメモリや認知能力が低下する可能性を示した代表的研究。「Brain Drain Effect(ブレインドレイン効果)」の名称で広く知られている。

DOI 10.1086/691462

URL https://doi.org/10.1086/691462

 

2. Parry DA, le Roux DB, Davidson BI, Sewall CJR, Fisher JT, Mieczkowski H, Quintana DS.

Does the Mere Presence of a Smartphone Impact Cognitive Performance? A Meta-analysis of the “Brain Drain Effect”

Media Psychology. 2024.

【概要】
Brain Drain Effectに関する大規模メタ解析。スマートフォンの存在による認知機能への影響は存在する可能性があるものの、その効果は比較的小さいことを示した。

DOI 10.1080/15213269.2023.2286647

URL https://doi.org/10.1080/15213269.2023.2286647

 

3. Skowronek J, Seifert A, Lindberg S, et al.

The Mere Presence of a Smartphone Reduces Basal Attentional Performance

Scientific Reports. 2023;13:10311.

【概要】
スマートフォンを操作していなくても、近くに置かれているだけで注意機能に影響を与える可能性を示した研究。

DOI 10.1038/s41598-023-36256-4

URL https://doi.org/10.1038/s41598-023-36256-4

 

4. Wiehler A, Brunschwig C, Chammat M, et al.

A Neuro-Metabolic Account of Why Daylong Cognitive Work Alters the Control of Economic Decisions

Current Biology. 2022;32(16):3564-3575.e5.

【概要】
長時間の認知作業によって前頭前野にグルタミン酸が蓄積する可能性を示した研究。脳疲労に生物学的基盤が存在する可能性を示した重要論文。

DOI 10.1016/j.cub.2022.07.010

URL https://doi.org/10.1016/j.cub.2022.07.010

 

5. Pessiglione M, Blain B, Wiehler A, Naik S.

Origins and Consequences of Cognitive Fatigue

Trends in Cognitive Sciences. 2025;29(5):395-408.

【概要】
認知疲労(Cognitive Fatigue)の発生機序、神経科学的背景、行動や意思決定への影響を整理した最新レビュー。

DOI 10.1016/j.tics.2025.02.005

URL https://doi.org/10.1016/j.tics.2025.02.005

 

6. Chang AM, Aeschbach D, Duffy JF, Czeisler CA.

Evening Use of Light-Emitting eReaders Negatively Affects Sleep, Circadian Timing, and Next-Morning Alertness

Proceedings of the National Academy of Sciences USA. 2015;112(4):1232-1237.

【概要】
夜間の発光デバイス使用が睡眠の質や体内時計、翌朝の覚醒度に悪影響を及ぼすことを示した代表的研究。

DOI 10.1073/pnas.1418490112

URL https://doi.org/10.1073/pnas.1418490112

 

7. Bringmann H, et al.

Mitochondrial Origins of the Pressure to Sleep

Nature. 2023;621:798-806.

【概要】
睡眠欲求の形成にミトコンドリア由来シグナルが関与する可能性を示したNature掲載論文。睡眠と脳疲労の関係を考える上で重要な基礎研究。

DOI 10.1038/s41586-023-06457-9

URL https://doi.org/10.1038/s41586-023-06457-9

 

8. Johns MW.

A New Method for Measuring Daytime Sleepiness: The Epworth Sleepiness Scale

Sleep. 1991;14(6):540-545.

【概要】 日中の眠気評価尺度であるESS(Epworth Sleepiness Scale)の原著論文。

DOI 10.1093/sleep/14.6.540

URL https://doi.org/10.1093/sleep/14.6.540

 

9. Hillman D, Mitchell S, Streatfeild J, et al.

The Economic Cost of Inadequate Sleep

Sleep. 2018;41(8):zsy083.

【概要】
睡眠不足が社会・経済に与える影響を評価した研究。睡眠障害による生産性低下や経済損失を定量的に示している。

DOI 10.1093/sleep/zsy083

URL https://doi.org/10.1093/sleep/zsy083

 

10. Scott H, Biello SM, Woods HC.

Social media use and adolescent sleep patterns: cross-sectional findings from the UK millennium cohort study.

BMJ Open. 2019;9(9):e031161.

【概要】

英国のミレニアムコホート研究(MCS)に参加した13〜15歳の若者11,884名の膨大なデータを分析し、日中のSNS利用時間と睡眠パターン(就寝時刻・起床時刻・夜間の途中覚醒など)との関連を検証した大規模な横断研究。1日5時間以上の「超高頻度利用(Very high users)」の若者は、1〜3時間利用の平均的な層と比較して、学校がある日の就寝時刻が23時以降に遅れるリスクが2.14倍(OR 2.14, 95% CI 1.83-2.50)、夜間に目が覚めたあとの再入眠が困難になるリスクが1.36倍(OR 1.36, 95% CI 1.10-1.66)に高まることを報告している。特に女子においてSNSの利用時間が長く、睡眠の乱れが顕著である傾向が示された。

DOI 10.1136/bmjopen-2019-031161

URL https://doi.org/10.1136/bmjopen-2019-031161

11. Hale L, Guan S.
Screen time and sleep among school-aged children and adolescents: A systematic literature review.
Sleep Medicine Reviews. 2015;21:50-58.

【概要】
子ども・思春期におけるスクリーンタイムと睡眠障害との関連をまとめた代表的レビュー。スクリーンタイム増加が就寝時刻の遅延、睡眠時間短縮、睡眠の質低下と関連することを報告。

DOI 10.1016/j.smrv.2014.07.007

URL https://doi.org/10.1016/j.smrv.2014.07.007

 

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この記事の監修

福本医院

院長 福本 淳

内科・循環器内科

平成9年 神戸大学医学部医学科卒

医学博士

循環器専門医(登録番号15490)

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